学長「中学生で英検1級」について考える

学長堀場英雄の考察

中学生で英検1級取得というのを最近聞いたりします。どこまで英語を子供に学ばせればいいのか分からなくなってしまいます。

学長 堀場
学長 堀場

そうですよね。私も、そういう話をちらほら耳にするようになった時は正直びっくりしました。実は当校でもそういう受講生が実際に何名かいらっしゃって、英検対策校をお住まいの地域で見つけることも難しく当校を利用いただいています。

中学生で英検1級はかなり早い学習進捗。

バリューイングリッシュ学長の堀場です。先日ある年配の生徒様から、中学生で英検1級を取るとはどういうことか???何が起こっているのかと問い合わせがありました。私なりに考えてみました。

中学生で英検1級合格は個人的には早いと感じますが、これから2020年代は、旧帝大・早慶を目指すレベルの子は中学生で英検準1級は取るようになってくると思います。学年のトップ10%レベルのイメージを持っています。このレベルの子は高2時点で英検1級を取得するようになると予測しています。準1級は日常会話レベルですので、このレベルを中3が取ることに関しては私は全く違和感はありません。うちの子も勉強がそれなりにできるならこのペースで英語が進むといいなと思ってます。

次に、学年で上位30~10%では、中3で2級、高校2年で準1級というような進捗のイメージを持っています。

中学生で英検1級のためにはどれくらい勉強するの?

英検1級相当(IELTS 7.0 -overall)の4技能まで学習時間でおよそ3000時間、準1級までで2000時間くらい必要です。仮に1日2時間勉強するとすると、週に5日、毎日2時間、盆と正月は休むとして500時間勉強できます。6年あれば、3000時間に到達しますので、学習時間の観点からは中学生でも手が届く範囲ではあります。特に小学校1年生からコツコツやっていると可能性が高くなってきます。

リーディングは中学生に必要なレベルの文章か?という点も含めてやっかいですが、リスニングはそれほど難しい単語はでませんし、ライティング、スピーキングで求められる語彙レベルは90%は結局3000語彙以下のレベルに落ち着きます。つまり、小難しい語彙ではなく、アウトプット重視で対策を講じれば新聞を読む習慣があるような子であれば、1級が中学生で取れてもおかしくは有りません。

また、最近では、スマホでGoogleの音声認識を活用し発音のチェックも簡単にできます。こういったツールが非常に充実しており、先ほど申し上げた学習時間を2-30%短縮することは十分可能です

英検1級を取れちゃうスーパー中学生のイメージって?

当校でも数名すでに中学生で英検1級に合格されている子たちがいるので、その子たちがどんなイメージか少し紹介します

・英語が大好き!(ハリーポッターを原著で読んでみたい!朝は英字新聞を読むところから)

・海外に住んだことがあるわけではない!(※海外に住んでいた子はオンライン英会話でそもそも2次対策しないですね。。。)

・英語はだたのツールだからと知っていて他の科目の学力などが大切だと知っている子もいる(あくまでも好きだからやっている)

・ほかの子から、英語ならこいつに聞こう!と学校の中で一目置かれるようになりがんばっちゃった

まとめると、いずれにしてもかなりの学習時間が必要なので、
1)英語に触れる時間がしっかり確保されている。(※親は一言も子供に勉強しなさいとはいっておらず、基本的に自主性に任せられている。)大切な点として、「(親の)私は英語で苦労したから」といったような理由でやらされているわけではない。
2)親はこっそり子供の学習環境を整えている(※英字新聞のケースでは、子供の興味を把握し、興味のありそうな記事を事前に探しておいて、そのページを開いて子供の席に置いておくなど)
3)子供は好きだからやっている。つまり、子供が興味を持っていて、親が環境を上手く整えてあげられるなら中学生で英検1級は不可能ではないということだと推測できます

まとめると、中学生で英検準1級なら相当すごい、2級相当の4技能があれば十分では?

今は非常に大きな世の中の変化が起きていて、「知識」自体が陳腐化してきています。
正しい問いを設定できれば、うちの5歳の子どもですら、アメリカの大学院で工学の修士を持っていて、英検1級の私よりも特定分野では圧倒的な知識(私よりも賢くなる)ことは可能です。
スマホに正しい質問をすれば、答えを文字が読めなくても読み上げてくれます。例えば、5歳児だって恐竜の骨から恐竜を識別する能力は大人よりも十分高くなります。

個人的には、中学3年生では2級~準1級で十分と考えており、それ以上の投資をするくらいなら日本の文化を学ぶ等、多感な時期に日本ならではのことに取り組むことをお勧めしています。というのも、英検1級レベルなんて視点を変えて、アメリカに住んでいる人の中に入れば英語ができない分類になってしまいますので。
一方で、空手の黒帯は日本では価値はそれほどないですが、アメリカでの評価はそれに興味がある人にとってはレアなのでかなり高くなります。年齢が若いほど、様々な経験をし、様々なスキルを組み合わせて自分らしさを見つけていけるといいですよね。

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アイキャッチ:PezibearによるPixabayからの画像


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