前回の③では、IELTSに大事なことは3つあり
(A) 英文を素早く組み立てる力(デリバリースキルと呼びましょう)
(B) 英語でのスピーチの作法を身につけること
(C)発音、流暢さを身につけること
とお話しました。前回は(A)のお話をしましたので、今回は (B)を以下で解説していきます。
(B) スピーチの作法を身に付ける for IELTS
この英語でのスピーチの作法というのはロジカルシンキングなどの本に示されるような考え方・話し方に近い部分があります。日本人は実は日本語のスピーチでもこれが苦手なのです。ご存知でしたか?
日本人はこの作法の教育をほとんど受けないため、全くできない人もいます。
なので、この作法はしっかりと身に付けなければいけません。
一方で、このスピーチの作法は
英語の単語を知っている、文法を知っているといったこととは関係ありません。
日本語の文章だって、この英語のスピーチの作法通りに書くことはできるのです。
この英語でのスピーキングの作法というのは、決められたルール(相手と自分の話し方の共通理解)に従い話を展開するということです。
スピーチの作法はIELTSの評価項目1.Coherenceに影響を与えあると考えられます。
別の言い方をすると作法どおりのスピーチとは枠組みがしっかりあるということであり、
その枠組みを示すための語彙(接続詞など)が使いこなせているということです。
接続詞の使いこなしは以下参考のCohesive Devicesなどをご参照ください
以下に2分程度のスピーチで使えそうな基本的な枠組みを2つほど紹介させていただきます
2分のスピーチの枠組みの例(1):
(2) 質疑で自分の意見を回答する場合の枠組み(PREP)
Point:私の意見
Reasons:その意見を主張する理由
Examples:理由をサポートする具体的事例(統計データや自身の経験)
Point:私の意見を再度述べ締めくくる(話す量が少ないときは省略可)
これらの枠組みは、英語でスピーチする時
何かを発言する時ははこのような流れや枠組みで述べることを期待されています。
それは会社のミーティングの場でも、学校のクラスルームでもそうです。
もちろん、高度なプレゼンテーション技術を持つならば必ずしもこの枠組みにはめる必要はありません。
しかし、IELTSは英語でのスピーキングの試験です。基本ができているかを見る試験であり
Band 7.0のスコアを取るためにわざわざトリッキーなことをする必要など全くありません。
つまり、2分のスピーチであれ、質疑の場合であれ
まずは結論を先に言うというルールは同じで、これは試験中は常に守るべきルールなのです。
ここで、勘の鋭い方は気づかれたかもしれませんが、この作法は、英語力とは関係ない部分です。
また、文章を上手くつなげていったり、構成を明示する単語はそれほどたくさんはなく
20-30個覚えておけば事足ります(多くても100個もありません)。
以下のCohesive Devicesのリンクからこれらの語彙を確認してみてください。
英語力と関係ないのですから、ある意味で短期的にトレーニングすることは不可能でありません。
作法を覚えてしまいその通りにやればよいのです。
結論を先ということを覚えおいて、パラグラフの構成を明示するCohesive Devicesを30個おぼえておけばそれなりの形を作れるのです
作法を守るだけですので、ここでは他の3つの項目の評価よりも高い評価を狙い、
Fluency & Coherenceで良い得点を狙いたいところです。
英語でのスピーチの作法を身に付けるには?
IELTSはまだ日本ではマイナーな試験なので、和書で対策する場合は
よりマーケットの大きいTOEFLの参考書などが参考になります。
またライティングも基本的な枠組みは同じですので良書であれば参考になります。
英語スピーチの作法は考え方を知っているかどうかという部分があるので、
まずは良書でしっかり対策しましょう。
IELTSもTOEFLも結局は大学院留学に必要な英語力があるかどうかを測る試験です。
肝の部分は同じなので、(大学院での勉強に必要な英語力を測定する試験であるという点で同じはず)
良書であればどちらで対策しても基礎力はしっかり身につくと考えています。
当校でのご受講を検討いただける場合はIELTSスピーキング講座をご検討いただければと思います。
お勧めの参考書
参考)
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