
英語って実際どこまでやればいいんでしょうか?例えば英検1級まで必要なのでしょうか?準1級までで十分なのでしょうか?

英語は日本人にとってはとても学習に時間を要する科目です。
明確な目的無しに英検1級を目指すのはおすすめできません。
英語4技能の視点からの意味ある英語力
英語4技能をバランス良く伸ばしていく場合、大きく4つ+1つの関所があります。【実用英語】という観点から考えた場合、これ以上に細かく分けることは意味がほとんどありません。
CEFR | 英検級 | できることのイメージ |
---|---|---|
A1 | 3級 | 語彙力は1500語彙程度。VOAなどの語彙力が調整された文章をなんとか読むことができる。ある程度定形の表現に限って会話ができる。このレベルになるとGraded Readerと呼ばれる多読教材を活用して英語力を高めていくことも可能。 |
A2 | 準2級 | 語彙力が3000語彙を超え、仮定法まで一通り基礎文法を習得済み。ネイティブの5〜6歳児のように英語でコミュケーションを取ることが可能。このレベルに到達するとそれ以降は英語で英語を学んでいくことが可能になる。(Merriam Webster Learner’sやOxford Advanced Learner’sなどの英英辞典は3000語彙の定義語彙で10万語以上説明) |
B1 | (2級) | A2とB2の間 |
B2 | 準1級 | 語彙は7,500語彙程度。日常会話に全く問題がないレベル。日常会話に出てくる98%の語彙をカバーできる。 |
C1 | 1級 | 米英のトップ大学・大学院の進学に必要なIELTS7.5を取得できるレベル。海外の大学院で授業についていくための最低限の英語力がある。 |
例えばですが、準2級レベルの英語力が小学校6年生であると、英語力よりも、グレタさんのようなスピーチを英語ですることは可能です。そのようなスピーチをするためには、「自分の意見」「プレゼン力」がある方が遥かに1つ上の英語力を持つよりも大切です。
例えば、英検1級2次試験では以下のような質問が出て1分考えて、2分で回答します Are large corporations solely interested in generating profits?(大企業は単に利益を創出することだけをしていればよいのか?)

このスピーチの模範回答を語彙レベルチェッカーにかけると90%以上が3000語彙レベル以下です。つまりスピーチの中で、残りの10%を覚えてしまえばいいだけです。これはプレゼンの練習で十分にカバーできる量です。

ぜひ、このどのレベルでどこまでできるのか?ということはとても大切ですので、自分の子供に不必要な努力をさせてしまわないためにも覚えておいてください。
英検1級と準1級どちらを目指すべき??
これも目的が明確になれば必然と答えは出てきます。賢い「学び方」という観点でみた場合、勉強に投じた時間(投資)に対し、どのようなメリット(リターン)が得られるか?が大切になります
例えば観光地で外国人の相手をするのであれば、準1級で十分でしょう。
めちゃくちゃ腕に自信があるシェフならまずは準2級相当で十分でしょう。仕事に必要なのは仕事しながら覚えていけばいい。
英検1級が必要な場合は、高3時点なら、英米海外大学進学が視野に入っている場合です。
英米海外大学はかなり費用がかかりますので、現実的に費用面とバランスさせると、大学で日本の大学から交換留学などをして、大学院から2年で英米の大学を卒業するというのは有益なオプションになりえます。
また、マレーシアの大学(マラヤ大学など、世界ランキングが300位程度の大学)で英語力を4年間磨き、大学院は英米のトップ校へというのも今後は主流になってくる可能性があると考えています。この場合は、2020年現在は、準1級でまずは十分です。
ちなみに英検準1級を、一般的な義務教育(中学3年レベルの英語力)がある人が学習する場合どれくらい時間が必要かご存知でしょうか?約1500時間です。

そして、準1級を取ってから1級取るまでどれくらい時間がかかるかというと上記の通り、700+300=約1,000時間かかります。
1年間は52週あるので、お盆と正月を1週ずつ除くと50週、土日をお休みで除くと週5日。だとすると1年で50✕5=250日/年勉強する時間があります。月〜金まで毎日2時間やると、年に500時間。
毎日2時間やって、
3級⇒準1級 3年
準1級⇒1級 2年
この2年分の投資は、どう考えても他の事に回したほうが良さそうです。
英語は、ネイティブなら誰だって話せます。つまり、海外に出れば英語自体は強みにはならないんです。他のスキルがないと勝負になりません。
逆に海外留学をどうしてもしたい場合は正直1級レベルの英語力がないとかなり苦しいです。特に中国、台湾、韓国の他アジアのトップ層の英語力はかなり差があります。(これは私の経験から確実に言えます)
TOEIC860点すごいね!などといっているレベルでは話になりません。この場合は2年ほど必要なことを理解し、しっかり準備していく必要があります。

名古屋大 物理工学科卒、米国の大学院にて原子核工学修士を取得(アメリカ留学)。20代はGEやBCGといった一流外資企業で語学力を活かし外国人のエグゼクティブへ英語でのプレゼン経験も多数有。理系でありながら、実用英語技能検定1級、TOEIC980点、IELTS7.5点。著書: 一生食える「強み」のつくり方
今まで習得してきた「英語力(米国大学院)×財務スキル(GE)×戦略立案力(BCG)」のかけ算で、オンライン英会話学校バリューイングリッシュを設立。同校の学長を務める。多忙な留学・社会人生活の中でも、効率的に次々とスキルを習得する「学び方」のノウハウには定評がある。