教養をつける!おすすめ書籍

おすすめ書籍

英検®︎1級の長文問題を読んでいて、「??」って感じるその違和感・・・それって欧米知識層の「ものの考え方」がわかっていないからでは?(ドキッ!)

結論

アメリカ知識層にとって必読の書のエッセンスを読むことで、英語を母国語とする人々が一般的に共有する「文化的基盤」を知ることができる。
=その文化的教養を使って、英検®︎で出題される英文を正しく理解することができるようになる
しょーこ
しょーこ

取り上げた文学作品は42タイトル、それぞれ250-750wordsで書かれています。シンプルな英文ですので、まったく読むのに難しくありません。恥ずかしながら、自分も読んだことのないタイトルばかりで・・・こちらの書籍のように、まずは「要約」で内容を掴んでおく、そしてさらに興味が深まったら、原書に挑戦する、ということも良いでしょうね・・・

著者について

ジェームス・M・バーダマン先生

1947年アメリカ、テネシー州生まれ。プリンストン神学校教育専攻、修士。ハワイ大学大学院アジア研究専攻、修士。早稲田大名誉教授。専門はアメリカ文化史、特にアメリカ南部の文化、アメリカ黒人の文化。著書に『アメリカ人教授に学ぶ 英文ライティングのメタモルフォーゼ』(KADOKAWA)、『毎日の英単語』『毎日の英文法』(朝日新聞出版)、『アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書』(ジャパンブック)ほか多数。(Amazonより抜粋)

知っておきたい名著、一気に42タイトルをカバー

  • The Great Gatsby
  • Gone With the Wind
  • Catch-22
  • Anne of Green Gables
  • The Old Man and the Sea
  • 1984
  • The Fall of the House of Usher
  • The Remains of the Day
しょーこ
しょーこ

全42タイトル中、有名なものを少しだけご紹介します。
Catch-22( by Joseph Heller )ご存知ですか?こちらは単語増強をする過程で必ず出てくる有名タイトルです。


catch-22: an impossible situation where you are prevented from doing one thing until you have done another thing that you cannot do until you have done the first thing (Cambridge Dictionary)

やっかいで、勝ち目のない、あるいは不条理な状況を意味する。日常生活で言えば、例えば眼鏡が見当たらないが、肝心の眼鏡がないから探せない、といったようなジレンマを指す

本書noteより

この単語の由来となったこの書籍、いつかは読みたいと思っていました。今後もしかしたら読めるようになるかも?と最近少し希望が見えてきました。こんなふうに思えるようになったのも、文法を3年以上かけて復習し、そのretold版などを中心に多読を進めてきたからかな?と感じています。

しょーこ
しょーこ

こちらのCatch-22、探したら、自分の居住地の公立図書館にありました!あったのはいいけど、ペーパーバックではなく、めちゃくちゃ大きい版で、超長編!(ため息・・・)やはりまだまだ自分の実力じゃ無理かな??(はあ・・・)こんなの実際借りてる人いるのかな?・・・(いるだろ!)

教養+読む力の両方がつく

Amazonより

しょーこ
しょーこ

見開きで日本語がありますから、英語だけ読んで内容を理解するのが難しいな・・・とお感じの方には日本語をどうぞ。やはり母語で確実に理解することが大事です。

自分の感覚では、英文の単語レベルは英検2級〜準1級程度ですかね。文法的には難しいものはありませんから、スラスラと読めました。

お気に入りはコレ

しょーこ
しょーこ

一つ目はThe Lottery「くじ」です。あまりにも強烈な内容に、驚きました。ある架空の牧歌的な村で長年行われているある儀式が、こんなことに使われるなんて・・・しかも村民はそんなことになるとは、意識もしておらず・・・。現代に生きる我々の生活にもあるこの冷酷さに、多くのアメリカ人読者は引き込まれているとのことです。2次大戦で徴兵されたアメリカ人兵士について思いを馳せる読者もいるそうですよ。

しょーこ
しょーこ

二つ目はA Room of One’s Own,” 「自分だけの部屋」です。自由の国アメリカ?でも、こんな時代があったのか!と驚愕する内容。家族や夫に依存せずに暮らすには、「自分の部屋」で「考え」、「書くためのスペース」「時間」をもつことが重要である、と主張するエッセイです。

 

自分の若い頃(お前に若い頃があったのか?w)女は大学に行くと結婚できない、仕事をするのは結婚するまで、という考えが一般的でした。実際、多くの同級生は大学卒業後数年だけ働き、結婚後に退職するという道を選んだ人が多数でした。やっと最近になり、制度が整い始め、女性も結婚後継続して働くことができるようになりましたね。

女性の働き方に関心のある方に、特に読んでいただきたいと思います。(自分は、オリジナルを探してみる予定です。)

Columnが秀逸

  • アメリカの図書館から本が消える
  • 英語で読みたいあなたへ
  • 学校は子どもたちに何を学ばせるべきか
  • なぜあの本は選ばれていないのか
しょーこ
しょーこ

特に、コラム「アメリカの図書館から本が消える」を興味深く読みました。この場合の「図書館」とは「学校図書館」のこと。実は学校で子どもたちにどのような本を読ませるか、ということが論争となっており、一発触発の状態だというのです。

その理由は様々で、一つにはアメリカの多様な人種に関する問題もあるとのこと。

どんな本を読んでも、リテラシーが育っている成人なら問題ないのでしょうが、子どもの場合、その後の成長に大きな影響を与えます。有害、あるいは成長に大きな問題が想定される書籍について懸念を持つのは、健全な社会であるとも言えます。

また、コラム「なぜあの本は選ばれていないのか」も大変興味深く読みました。
シェイクスピアやチョーサーなど、重要だが理解が難しい古典は日本語であっても日本人にとっては、真の理解が難しいとのこと。自分は、別の書籍でシェイクスピアの原文の一部を読みましたが、単語も現代英語とは異なるものがあり、文法的にも馴染みが少ないため、読んでいてかなり難しく感じました。

もし皆さんが「会話英語」と「読むべき英語/書かれた英語」の間には大きな隔たりがあると思っているなら、その考えを払拭していただきたい。英語で読むと英語で考える習慣が身につく。これは英会話にも通じるスキルだ。また、英語を読めば単語やフレーズ、異なるトーン、文の流れの感覚が身につく。これらは間違いなくリスニングのスキルや言語を操るスキルに引き継がれる。

コラム なぜあの本は選ばれていないのか
しょーこ
しょーこ

上記の引用が英語学習のすべてですね。もうこれです。これしかありません。「会話英語」と「読むべき英語/書かれた英語」には隔たりがないのです。

読み終わるまで、時間がかかりましたが、非常に楽しく読めました。書籍リストは記録しておきました。今後もっと実力をつけて、オリジナルを読みたくなった時にすぐ読めるようにしておきたいと思います!

英語を読むこと、強く推奨します。教養をつけつつ英語力も上がる、この書籍、おすすめです。


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